何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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『白い翼を持つ異形の者が捕らえられた』
そんな噂を聞いたのはこの世界に来て一週間ほどたった頃だった。
手がかりになりそうなものが見つからなくて、早々に別の場所に行こうかと思っている時だった。
自分の探している者かもしれない。
違ったとしても、行ってみる価値はあるはずだ。
逸る気持ちを抑えて、捉えたという場所へ向かう。
町の外れの岩牢。
此処からならそんなに遠くはない。
不意に目の前で、鳥が一斉に飛び立った。
それに気を取られた瞬間、地を揺する衝撃にたたらを踏む。
地震、ではない。
視線の先は岩牢の方角。
そこから、土煙が上がっていた。
「……!」
全速力でその方向に走る。
間に合わないかもしれないと思いながら。
辿り着いた時には、岩牢は粉々に破壊され、動くものは何もなかった。
息を切らし、あたりを調べる。
見つけたのは、一枚の羽。
鳥の羽のようなそれを手にした瞬間、それが探していた者だということが分かった。
遅かった。
もう少しだったのに。
「……くそ……!」
小さく吐き捨てて、彼もその場から消えうせた。
そんな噂を聞いたのはこの世界に来て一週間ほどたった頃だった。
手がかりになりそうなものが見つからなくて、早々に別の場所に行こうかと思っている時だった。
自分の探している者かもしれない。
違ったとしても、行ってみる価値はあるはずだ。
逸る気持ちを抑えて、捉えたという場所へ向かう。
町の外れの岩牢。
此処からならそんなに遠くはない。
不意に目の前で、鳥が一斉に飛び立った。
それに気を取られた瞬間、地を揺する衝撃にたたらを踏む。
地震、ではない。
視線の先は岩牢の方角。
そこから、土煙が上がっていた。
「……!」
全速力でその方向に走る。
間に合わないかもしれないと思いながら。
辿り着いた時には、岩牢は粉々に破壊され、動くものは何もなかった。
息を切らし、あたりを調べる。
見つけたのは、一枚の羽。
鳥の羽のようなそれを手にした瞬間、それが探していた者だということが分かった。
遅かった。
もう少しだったのに。
「……くそ……!」
小さく吐き捨てて、彼もその場から消えうせた。
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