何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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「主」
「なんだ? 飯ならさっき食ったろ」
視線も上げずに応える。
けれど、汀は側に留まったまま、動こうとしない。
何か言いたげな視線をいい加減鬱陶しく思って、読んでいた本から顔を上げる。
「何だよ」
黒い瞳を切なげに潤ませて、汀がじっと見ていた。
小さくて可愛いならまだしも、図体のでかい男がそんな目をしていても感想に困る。
「……用事があるならさっさと言えよ」
片眉を上げて言うと、汀は少し拗ねたように呟いた。
「主が、本ばかり見てるから」
「……」
要するにかまって欲しいわけか。
散歩にでも連れて行けと?
黒い犬に姿を変えた状態を想像して、その違和感のなさに心の中で苦笑する。
「そうだなぁ……。この時間なら、人もいないし散歩でも行くか?」
問うと、汀は嬉しそうに顔を輝かせて頷いた。
尻尾があったらちぎれるほど振ってそうだ。
そう考えながら、茅は読みかけの本に栞を挟んだ。
「なんだ? 飯ならさっき食ったろ」
視線も上げずに応える。
けれど、汀は側に留まったまま、動こうとしない。
何か言いたげな視線をいい加減鬱陶しく思って、読んでいた本から顔を上げる。
「何だよ」
黒い瞳を切なげに潤ませて、汀がじっと見ていた。
小さくて可愛いならまだしも、図体のでかい男がそんな目をしていても感想に困る。
「……用事があるならさっさと言えよ」
片眉を上げて言うと、汀は少し拗ねたように呟いた。
「主が、本ばかり見てるから」
「……」
要するにかまって欲しいわけか。
散歩にでも連れて行けと?
黒い犬に姿を変えた状態を想像して、その違和感のなさに心の中で苦笑する。
「そうだなぁ……。この時間なら、人もいないし散歩でも行くか?」
問うと、汀は嬉しそうに顔を輝かせて頷いた。
尻尾があったらちぎれるほど振ってそうだ。
そう考えながら、茅は読みかけの本に栞を挟んだ。
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