過去。

何かないかと漁ってたら見つけたので貼り付け…。

…たまに唐突にこういうのが書きたくなるんだ…。
ということで真っ赤です。
たまにピンクです。
嫌な予感のする人は見ない方が良いと思います。
前に載せた赤い記憶と多分似たり寄ったり…（ぇ

ちなみに叫んでるのはいつも眠そうな赤毛の子です。
…名前をいつも書かないのがデフォになってきｔ（ｒｙ

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　ぴちゃり、と飛沫が飛ぶ。
　跳ね飛ぶ、といった方が良いかもしれない。
　指先に、頬に、服に。
　赤い、色が。

　何だ、これは。
　見えない。
　否、見たくない。
　心が見ているものを否定する。
　こんなものを見るために、此処に居るのではない。
　手が痺れたように動かない。
　足はまるで棒になったかのようだ。

　ぐしゃりとモノの潰れる音がする。
　人などではない。
　それはもはや原形すら留めていない、塊に過ぎない。
　鮮やかだった緑の髪は赤を吸って斑に染まり、見る影もなくなってしまっている。
　塊の端から、赤く染まった手が突き出されていた。
　見慣れすぎた、その手。
　節の目立つ細い指も、爪の形も、知りすぎるほど良く知っている。
「……っ」
　思わず、手を伸ばした。
　掴めたら。
　もしかして、元に。

　触れそうなほど近くまで手を伸ばす。
　あと少し。
　指先が触れた瞬間、骨の折れる音がして文字通り手が潰れた。
　伸ばした手の先にはもう何も無い。
　関節の分からない、手だった肉塊があるだけだ。

「あ……、ぁ……ぁぁあああああああ――――――ッ！！！！」

　搾り出すように掠れた声が漏れた途端、堰を切ったように絶叫が響いた。
　叫び声は暗い部屋の中で反響し、声が枯れるまで響き続けた。

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