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何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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おこげとかそういうレベルじゃない程焦がすと食べるのがつらいものが出来上がります。
本当に。
アレは止めた方が良いと思う…。
体に良くないって言うか飲み込めないよ。

 とん、と手にした棒で地面を突く。
 酷く清々しく感じる朝の空気の中、彼は1人中庭にいた。
 中庭は、身長と同じくらいの棒を振り回しても四方の壁に当たらないくらいの広さがある。
 此処はもともとあったものではない。
 血の繋がらない彼の兄弟が、開店祝いと称して創ったものだ。

 本来ありえない空間を。
 いともたやすく。

「……」

 大きく深呼吸をすると、手に持った棒を振るう。
 右に左に、回転させ、踏み込み、突きを繰り出す。
 此処に居を構えてからの日課となったそれを、淡々とこなしていく。
 聞こえるのは棒が風を切る音と、微かな呼気。
 四方を壁に囲まれているはずの中庭に差す光が少し動いた頃、彼は直立の状態で停止した。
 肺から長く息を吐く。
 隅にある机に置いておいた手巾で汗をぬぐいながらその場に腰を下ろす。
 中庭に吹く風が、火照った体に気持ちいい。
 何気なく扉を振り返り、僅かに目を見開く。

「それ、毎日やってるの?」
 この中庭を創った張本人が、音も無くその場に立っていた。
 扉を開く音も、気配も無かった。
 いつ、来たのだろうか。
「何の用だ。……ルシェイド」
 常と変わらぬ平坦な声で問う。

 さくさくと、芝を踏みながら歩み寄る彼は、いつもと違い青年の姿だった。
 普段胸までしかない身長が、今は腕一本分くらいの身長差しかない。
「つれないなぁ。相変わらずだね」

 緩く微笑みながら近くに来た彼は、おもむろにその場に横になった。
「……おい?」
「うん」

 彼の体にくっつくように丸くなった彼は、そのまま目を閉じた。
 すぐに軽い寝息が聞こえてきて、彼は起こすのを止めた。
 痛ましげな視線を向け、彼は立てた棒に寄りかかるようにして目を閉じた。

 今までに蓄積された歪みによって、死から遠ざけられてしまった。
 自刃行為も意味が無かった。
 生者は僕を恐れ、死者は僕を畏れる。
 それは今も昔も変わらない。
 何処へ行っても。
 けれど。
 
 古びた、何の変哲もない扉を押し開ける。
 真っ暗な室内が、外の明かりを受けてぼんやりと浮かび上がる。
 乱雑な空間。
 越したばかりだろうから、この箱はまだ手付かずなんだろう。
 ここには、今一番自分に近い存在が居る。

 先代が創った、想いの結晶。
 体質的には自分と同じ。

 違うのは、力の大きさと、もうひとつ。
 彼はそれに気づいているだろう。
 僕が、彼を殺せる唯一だと言うことを。

 かたりとかすかな音を立てて奥の扉が開く。
 顔を出したのは予想通りの人物。
「やぁ久しぶり、ディリク」
 彼はいつもと同じような無表情で見返すと、淡々と言った。
「二日とたっていない。久しぶりと言うには早いだろう」
「そうだっけ?」
 言いながら近づく。
 そのまま通り過ぎ、突き当たりの壁を軽く叩いた。
「ここって行き止まりだっけ?」
 居住空間はその手前の左右にある部屋のみだ。
「その先は細い路地を挟んで隣家だ」
「フゥン」
 言いながら、壁に手を当て力をこめる。
「おい、何を……!」
 ばちりと火花が散り、青白く幾何学模様が浮かび上がる。

 数瞬の後、壁はきれいに消え、そこから外の光が差し込んでいた。
「やっぱり外が見えないとね」
 晴れやかに言うと、彼は険悪な顔でぼそりと言った。
「何をした」
「中庭を造ってみた」
 さらりと言うと彼が絶句したのが分かった。
「隣家は」
「空間を拡張してるだけだから、周りに影響はないよ。此処も外から見えないように壁があるし」
 そう言ってさっさとそこへ歩いていく。
 ざっと見回し、中央で立ち止まる。

「机、と椅子が良いね」
 言葉と同時に空気のはじけるような音を伴って机と椅子が現れる。
「周りに緑もあったほうがいいよね」
 視線を向けると、四隅から、地面から草木が生えた。
「おい」
 入り口で立ち止まったままだった彼がいらだったように声を出す。
「何?」
「どういうつもりだ。こんなものを作って」
 問いに、薄く笑う。

「必要になるからさ」

 彼が眉をひそめて押し黙る。
 いつか、彼をこの手で殺すときが来るだろう。
 それは避けようがない。
「あとは趣味かな」
 明るく笑うと彼の表情が緩む。
 苦笑する彼を見ながら、僕は思う。

 けれど、それまでは。
 この時が続けば良いと。

「君は覚えているかな」

 目の前には荒野。
 生き物の影は何処にも見えない。
 風が震えた。
「君と始めて会った時、僕は君を殺そうとした。何も知らないまま、せめて安らかに眠れるように」
 一人呟く声を、聞くものは誰もいない。
 草も木も枯れ果て、佇んでいたはずの建物は砂にまぎれた。

 世界が終わろうとしていた。

「でももう戻らない」
 何もかも。
 あの頃には。
 眼下に吹き荒れる風が、大地をゆっくりと削り取っていく。
 此処で今、動いているのは風だけなのだ。
 彼はただじっと見ていた。

 崩れていく大地を、その目に焼き付けるかのように。



ペン入れに飽きてきたので気分転換に落書き。
配色がさっぱりですorz

ちんまい方も好きなんですが。
というか決済した後の牛鬼とか頭の上のりゅうとか好きです!

やっと二巻…!

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プロフィール
HN:
沖縞 御津 または 逆凪。
趣味:
絵描き文書き睡眠。
自己紹介:
のんびり人生万歳。
1日20時間ほど寝れるんじゃないかと最近本気で思う。
でもこの頃睡眠時間が1~6時間と不規則気味。ていうか足りない。
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