何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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裸足で草を踏む。
足首までを覆う草は、毛足の長い絨毯のようだった。
一陣の風に煽られ、模様を刻む。
地平の先には陽光を反射する水平線が見えた。
高台にあるこの場所からは、波までは見えない。
歩を進める。
腰ほどの柵はまるで迷路のように折れ曲がり、目的地までの道のりを長く感じさせた。
所々、草に埋もれるように四角い、灰色の石が点在していた。
青かった空は気がつけば灰色の雲に覆われ始め、周りの色が鮮やかさを失くしていく。
ひとつの石の前で歩みを止めた。
中央に刻まれているのは自分の名前。
古びた石でできた、自分の墓を見下ろす。
あぁ、と溜息を吐く。
この世界では、私こそが死人なのだ。
足首までを覆う草は、毛足の長い絨毯のようだった。
一陣の風に煽られ、模様を刻む。
地平の先には陽光を反射する水平線が見えた。
高台にあるこの場所からは、波までは見えない。
歩を進める。
腰ほどの柵はまるで迷路のように折れ曲がり、目的地までの道のりを長く感じさせた。
所々、草に埋もれるように四角い、灰色の石が点在していた。
青かった空は気がつけば灰色の雲に覆われ始め、周りの色が鮮やかさを失くしていく。
ひとつの石の前で歩みを止めた。
中央に刻まれているのは自分の名前。
古びた石でできた、自分の墓を見下ろす。
あぁ、と溜息を吐く。
この世界では、私こそが死人なのだ。
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