何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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君といると楽しい。
他愛ない話。
何気ない日常。
この他愛も無い毎日が、ずっと続けばいいと思う。
けれど同時に。
君の傍らで笑うその心の片隅で、僕は君を殺す方法を考えている。
俺の話で彼が笑ってくれるのがうれしい。
彼は他愛ない話でもちゃんと聞いていて、応えてくれる。
楽しい話には笑顔で。
難しい話には真剣な顔で。
けれどその目が時々。
ほんの一瞬、酷く冷たい輝きを帯びることに、俺は気づいているんだよ。
「どうして」
そんな表情をするんだ。
言いかけた言葉を飲み込み、別の言葉を紡ぐ。
「俺はお前に殺されるなら、それでも良いと思ったんだ」
「僕は君を殺したくない。君との日常が失われるのはつらいよ」
「でももう戻れない。それは、お前が一番良く知ってるだろ」
「君には知られたくなかった。……そうだね。知られてしまったから、もうきっと歯止めは利かない」
血に塗れたナイフを、彼は自分の手の延長のように扱い、指差すように突きつけた。
「僕は君を殺したくないけれど、一番殺したいのは君なんだよ」
その言葉に、俺は苦笑いで応えた。
「知ってるよ」
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