何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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今日新しく渡された書類の束を抱えながら、自室に戻る。
執務机に向かう途中で、今入ってきた扉が開いた。
「あ、フォリィア発見ー」
現れた人物を見て軽く目を見張る。
いつもはアクセサリーの類など耳飾しかつけないのに、今日は指輪やら腕輪やらを華美なほどつけ、さらに複雑な模様を描いた布をまとっている。
「……ルシェイド。何だその格好」
「あぁ、これ? 今かくれんぼしてるから」
「城は遊び場じゃないぞ」
「邪魔にならなきゃいいって、サファが言ってたよ」
あっさりという彼に、ため息で応える。
「……まぁ、邪魔をしないなら良いか……。しかしその格好、どちらかというと不利じゃないか?」
じゃらじゃらとしているから、動きにくそうだ。
「えぇと、これ封魔具なんだ。これがなかったら皆の居場所すぐわかっちゃう」
「……逆にお前が見つかりやすそうだがな」
「あはは。そんなことないよ。まぁ僕今鬼役から、説得力ないかもだけど」
「それはそうだ」
「ま、そんなことより、この部屋他に誰かいる?」
「それは人に聞いていいものなのか?」
「ルール違反じゃないよ」
「あいにく、私は今帰ってきたばかりだ。誰にも会ってはいないが、いないとはいえない」
「うーん。そっか。……まぁいいや。また後で来るね!」
首をかしげてから、彼は笑顔で部屋を出て行った。
軽い足音が遠ざかる。
軽くため息をついて、改めて執務机に向かう。
机の向こうに回ったところで足が止まった。
「……何やってるんだ、エディウス」
呆れたような口調で見下ろす先には、赤い髪。
ゆるくひとつに結んだそれが、川のように床に流れている。
彼はいつもと同じような表情としぐさでゆっくり振り向くと、人差し指を唇に当てた。
「……?」
「……隠れてるから……」
「……」
此処を遊び場にするな、と怒ろうとしたところで、扉が開いた。
入ってきたのはディリクだ。
扉の向こうを伺いながら足音も立てずに入ってくると、棚の影に隠れる。
「……お前もか」
げんなりして呟く。
彼はエディウスと同じように人差し指を唇に当て、静かに、と合図して、視線を扉に戻した。
すぐに、気配ごと、姿が見えなくなった。
「!?」
驚いて目を見張る。
もう一度よく見てみると、確かにそこにはディリクがいた。
「……」
驚いて凝視していると、ディリクが視線を向けた。
「あまり見るな。見つかるだろう」
「あ、あぁ、すまない」
何で謝ってるんだろうと思いつつ、書類を机の上に置く。
気配を察したのか、エディウスは座るのに邪魔じゃない場所まで移動していた。
「……」
諦めて、執務を始める。
執務机に向かう途中で、今入ってきた扉が開いた。
「あ、フォリィア発見ー」
現れた人物を見て軽く目を見張る。
いつもはアクセサリーの類など耳飾しかつけないのに、今日は指輪やら腕輪やらを華美なほどつけ、さらに複雑な模様を描いた布をまとっている。
「……ルシェイド。何だその格好」
「あぁ、これ? 今かくれんぼしてるから」
「城は遊び場じゃないぞ」
「邪魔にならなきゃいいって、サファが言ってたよ」
あっさりという彼に、ため息で応える。
「……まぁ、邪魔をしないなら良いか……。しかしその格好、どちらかというと不利じゃないか?」
じゃらじゃらとしているから、動きにくそうだ。
「えぇと、これ封魔具なんだ。これがなかったら皆の居場所すぐわかっちゃう」
「……逆にお前が見つかりやすそうだがな」
「あはは。そんなことないよ。まぁ僕今鬼役から、説得力ないかもだけど」
「それはそうだ」
「ま、そんなことより、この部屋他に誰かいる?」
「それは人に聞いていいものなのか?」
「ルール違反じゃないよ」
「あいにく、私は今帰ってきたばかりだ。誰にも会ってはいないが、いないとはいえない」
「うーん。そっか。……まぁいいや。また後で来るね!」
首をかしげてから、彼は笑顔で部屋を出て行った。
軽い足音が遠ざかる。
軽くため息をついて、改めて執務机に向かう。
机の向こうに回ったところで足が止まった。
「……何やってるんだ、エディウス」
呆れたような口調で見下ろす先には、赤い髪。
ゆるくひとつに結んだそれが、川のように床に流れている。
彼はいつもと同じような表情としぐさでゆっくり振り向くと、人差し指を唇に当てた。
「……?」
「……隠れてるから……」
「……」
此処を遊び場にするな、と怒ろうとしたところで、扉が開いた。
入ってきたのはディリクだ。
扉の向こうを伺いながら足音も立てずに入ってくると、棚の影に隠れる。
「……お前もか」
げんなりして呟く。
彼はエディウスと同じように人差し指を唇に当て、静かに、と合図して、視線を扉に戻した。
すぐに、気配ごと、姿が見えなくなった。
「!?」
驚いて目を見張る。
もう一度よく見てみると、確かにそこにはディリクがいた。
「……」
驚いて凝視していると、ディリクが視線を向けた。
「あまり見るな。見つかるだろう」
「あ、あぁ、すまない」
何で謝ってるんだろうと思いつつ、書類を机の上に置く。
気配を察したのか、エディウスは座るのに邪魔じゃない場所まで移動していた。
「……」
諦めて、執務を始める。
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