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何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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…描いてみようと思った結果がこれだよ!
どう見ても20前後ですすいません。

またも課題が増えた気分…。



…脱ぐ脱がないって話をしてたのでなんかこんな感じ…。
服ぐらいちゃんと着ろ、と怒られてるところです(怒られてる顔じゃねぇよ)

あと何処だかに、このくらいの身長差って書いた気がするので…。

 ちらり、と傍らの赤い髪に目をやる。
 彼はフォリィアにもたれたまま、どうやら寝ているらしかった。
「……エディウスはできなさそうだな」
「……気配消すぐらいならできるみたいだけどね」
 苦笑気味にルシェイドが答える。
 確証のない言い方が気になって、問おうと口を開いたところで扉が勢い良く開かれた。
「見つかんないー!!」
「お帰り」
「あ、ルシェイドー。本当にディリクこの城にいるの?」
 前提であるルールを確認されて、ルシェイドが苦笑する。
「ちゃんと居るよ。それとも降参するかい?」
 問い返され、グラディウスが唸る。
「うー……でも見付けられる自信がない……。降参するよ」
「それは残念だ」
 するりと背後に立ったディリクが声を出す。
 酷く淡々と言われたのにも関わらず、グラディウスは飛び上がるほどに驚いた。
「何処にいたの!?」
「この部屋に居た」
 いつもと同じような無表情だったが、良く見ると笑いをこらえているのがわかった。
「マジで……! ぜんぜん気づかなかった……」
 がっくりと肩を落す。
「まぁまぁ。エディウスも眠いみたいだし、今日はここまでにしようよ」
「途中で寝るとか子供みたいだよね」
「あー……、まぁ、睡眠がちょっと足りないだけだよ」
 何とも言えない表情のルシェイドに片眉を上げて首をかしげながら、エディウスを抱え上げる。
 同じくらいの身長のはずなのに、持ち上げた体は酷く軽い。
 ソファに横たえると、小さくため息をついた。
「まったく。何だって城でかくれんぼをしようなどと思ったんだ」
「そりゃあ……」
「集まりやすいってのもあったし」
「エディウスは走り回らないし」
「特に何が必要というわけでもなし」
「まぁ僕は別だけど」
「そんな理由だよ」
 それぞれが言う言葉に、がくりと肩を落す。
「まぁいいじゃん楽しければ」
「私は仕事なんだが」
「気にしない」
「ていうか君らは自分とこの仕事いいの?」
「……この間みたいに連れ戻されるんじゃないか?」
「うー……だってつまんない」
「言ってろボケが」
 突然響いた第三者の声に、皆が驚く。
「やぁライナート。君も大変だね」
「おうよ。……ていうか大変だっつのがわかってんなら一緒に遊ぶんじゃなくて注意してくれ」
「たまにはいいじゃない」
「たまに、ならな」
 固まったままのグラディウスの襟首をがしりとつかむと、それじゃあな、と言いおいて彼らは部屋を出て行った。
「そこまでして遊びに来なくても」
「まぁまぁ」
 呆れたように言うと、ルシェイドが苦笑して宥めた。
 フォリィアが視線を向ける。
 皆、思い思いに寛ぎ始めていて、どうやらかくれんぼは終了のようだった。
 小さくため息をつくと、また書類に視線を戻した。

 もって来た書類の半分も片付かないうちに、勢いよく扉が開いた。
 入ってきた人物はその勢いのまま部屋の中ほどまで走ってくると、きょろきょろと周りを見回した。
「……扉は静かに開けろといっているだろう。グラディウス」
「おう、フォリィア。誰か見なかった?」
「聞けよ。誰かって誰だ」
「かくれんぼしてんのにこの城広くって見付け難い」
「そもそもかくれんぼように作られた城じゃないからな」
「うーあっさり言うなよ」
 きょろきょろしながら、ディリクのいる棚の前を素通りする。
「……」
 なんともいえない表情をして、また書類に視線を落す。
 視線の先に赤い髪がちらつき、そういえば居たな、と思ったとたんにグラディウスの声が響いた。
「あーいたー!」
「!」
「大声を出すな」
「だってやっと見付けたんだもん」
「……見つかっちゃった」
 椅子に座るフォリィアの足に手をかけ、残念そうに呟く。
「……というか、ルシェイドが捕まえる側じゃないのか?」
「さっき交代した。あいつ見付けんの早いよ」
「……そうか」
「あとはディリクだけなんだけどなー。何処にいるか知らない?」
「それを私に聞いてどうする」
「まぁそれもそうか」
 ため息をついて仕事に戻る。
 何処だーと叫び声を上げながら、グラディウスは部屋を出て行った。
 入れ違いでルシェイドが入ってくる。
「やっぱり動きづらいね。すぐに見つかっちゃったよ」
「……だからそれで何でこの部屋に集まるんだ」
「集まるって……あぁ、エディウスも見つかったの?」
 机の端から見えている赤い髪に気づいたのか、ルシェイドが声をかける。
 彼はちょっと顔を上げて目線だけで答えると、また少し沈んだ。
「うーん。てことはあとディリクだけなんだよね。何処に居るのか知らない?」
「あー……」
 知ってはいるが言って良いものか。
 思わず視線をさまよわせる。
「……その反応は、知ってるね?」
「……ルシェイド。隠れてるんだから聞くなよ」
 不意にディリクが声を出した。
 ルシェイドが声のした方向に振り返る。
 壁に溶け込んだようなディリクの姿は相変わらず酷く見難い。
「……あぁ。そこに居たのか」
 目を眇めてじっと見ていたルシェイドが、納得したように頷く。
「何だ。見えるのか?」
「うーん。実はあんまり」
「お前もあーいうので隠れれば見つかり難いだろうに」
「やりたいけど僕そこまで体術使えないもの」
「体術の問題なのか」
「うん。あれは魔力関係ないよ。よく気配を消すっていうでしょ。あれの、もうちょっと上級なやつだよ」
「へぇ」

 今日新しく渡された書類の束を抱えながら、自室に戻る。
 執務机に向かう途中で、今入ってきた扉が開いた。
「あ、フォリィア発見ー」
 現れた人物を見て軽く目を見張る。
 いつもはアクセサリーの類など耳飾しかつけないのに、今日は指輪やら腕輪やらを華美なほどつけ、さらに複雑な模様を描いた布をまとっている。
「……ルシェイド。何だその格好」
「あぁ、これ? 今かくれんぼしてるから」
「城は遊び場じゃないぞ」
「邪魔にならなきゃいいって、サファが言ってたよ」
 あっさりという彼に、ため息で応える。
「……まぁ、邪魔をしないなら良いか……。しかしその格好、どちらかというと不利じゃないか?」
 じゃらじゃらとしているから、動きにくそうだ。
「えぇと、これ封魔具なんだ。これがなかったら皆の居場所すぐわかっちゃう」
「……逆にお前が見つかりやすそうだがな」
「あはは。そんなことないよ。まぁ僕今鬼役から、説得力ないかもだけど」
「それはそうだ」
「ま、そんなことより、この部屋他に誰かいる?」
「それは人に聞いていいものなのか?」
「ルール違反じゃないよ」
「あいにく、私は今帰ってきたばかりだ。誰にも会ってはいないが、いないとはいえない」
「うーん。そっか。……まぁいいや。また後で来るね!」
 首をかしげてから、彼は笑顔で部屋を出て行った。
 軽い足音が遠ざかる。
 軽くため息をついて、改めて執務机に向かう。
 机の向こうに回ったところで足が止まった。
「……何やってるんだ、エディウス」
 呆れたような口調で見下ろす先には、赤い髪。
 ゆるくひとつに結んだそれが、川のように床に流れている。
 彼はいつもと同じような表情としぐさでゆっくり振り向くと、人差し指を唇に当てた。
「……?」
「……隠れてるから……」
「……」
 此処を遊び場にするな、と怒ろうとしたところで、扉が開いた。
 入ってきたのはディリクだ。
 扉の向こうを伺いながら足音も立てずに入ってくると、棚の影に隠れる。
「……お前もか」
 げんなりして呟く。
 彼はエディウスと同じように人差し指を唇に当て、静かに、と合図して、視線を扉に戻した。
 すぐに、気配ごと、姿が見えなくなった。
「!?」
 驚いて目を見張る。
 もう一度よく見てみると、確かにそこにはディリクがいた。
「……」
 驚いて凝視していると、ディリクが視線を向けた。
「あまり見るな。見つかるだろう」
「あ、あぁ、すまない」
 何で謝ってるんだろうと思いつつ、書類を机の上に置く。
 気配を察したのか、エディウスは座るのに邪魔じゃない場所まで移動していた。
「……」
 諦めて、執務を始める。

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プロフィール
HN:
沖縞 御津 または 逆凪。
趣味:
絵描き文書き睡眠。
自己紹介:
のんびり人生万歳。
1日20時間ほど寝れるんじゃないかと最近本気で思う。
でもこの頃睡眠時間が1~6時間と不規則気味。ていうか足りない。
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