何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「何しに来た」
開口一番言い放った彼は、不機嫌をあらわにした表情で訪問者を睨みつけた。
「何って、遊びに来たに決まってンだろ。ていうか久しぶりなのにそれかよ」
呆れたようにため息をつきつつ、僅かに首をかしげる。
「お前と違って私は忙しいんだよ。いちいち覚えてられるか」
エルは嫌そうに言い捨て、それでも入れるように扉を引きあける。
礼を言って中に入り、へぇ、と感嘆の声を漏らす。
「お前すごいとこに住んでんだな」
「馬鹿言ってないでさっさと来い」
「ははっ! お前相変わらずだな」
気にした風も無く笑って、後について歩く。
ひとつの部屋に案内し、少し待てと言い置いて廊下に戻る。
「旦那様、お友達ですか?」
「! 違う!」
つい大声を出してしまい、小さく舌打ちをする。
「……とりあえず、茶を頼む」
「はい」
憮然とした言い方に侍女は微笑んで応える。
そのままきびすを返す彼に、侍女は笑いながら指摘した。
「旦那様、耳まで真っ赤ですよ」
「良いから行け!」
さらに赤くなって指示をすると、足早にその場を去った。
侍女は覗き見ていた者と、ひそやかに笑いあった。
開口一番言い放った彼は、不機嫌をあらわにした表情で訪問者を睨みつけた。
「何って、遊びに来たに決まってンだろ。ていうか久しぶりなのにそれかよ」
呆れたようにため息をつきつつ、僅かに首をかしげる。
「お前と違って私は忙しいんだよ。いちいち覚えてられるか」
エルは嫌そうに言い捨て、それでも入れるように扉を引きあける。
礼を言って中に入り、へぇ、と感嘆の声を漏らす。
「お前すごいとこに住んでんだな」
「馬鹿言ってないでさっさと来い」
「ははっ! お前相変わらずだな」
気にした風も無く笑って、後について歩く。
ひとつの部屋に案内し、少し待てと言い置いて廊下に戻る。
「旦那様、お友達ですか?」
「! 違う!」
つい大声を出してしまい、小さく舌打ちをする。
「……とりあえず、茶を頼む」
「はい」
憮然とした言い方に侍女は微笑んで応える。
そのままきびすを返す彼に、侍女は笑いながら指摘した。
「旦那様、耳まで真っ赤ですよ」
「良いから行け!」
さらに赤くなって指示をすると、足早にその場を去った。
侍女は覗き見ていた者と、ひそやかに笑いあった。
ブラシをダウンロードしたので使ってみた。
…うーん想像してたのと仕上がりが違う…
いやブラシが悪いんじゃなくて、俺が使いこなせていないだけなんだけど。
そしてこのキャラが懐かしすぎて描き方忘れてたとか(…)
描き終わったのは昨日だったけど、ちょうどメンテに入ったらしくて投稿できなかった…orz
でも終わったのはつい二時間ほど前だったらしい。
…こういうの管理すんのも大変だよね。
…忙しい時ほど現実逃避がしたくなります。
ていうか3コマ目が別人ですよ…!
…2月真ん中までぎゅうぎゅうですが、現実逃避始めたら何か更新します(笑)
「あー、暇だー」
ごろりと机に突っ伏す青緑の頭を見て、深々とため息をつく。
「そんなに暇なら棚の整理でもしてくれ」
「やだ。つまんない」
「私より年上の癖に子供じみたことを言うな」
「生まれたのはディリクのほうが先だよ」
「この世界では、だろう」
「まぁそうだけど」
否定せずにぼんやりと壁を見る。
目的があったわけではなく、ただその方向に壁しかなかっただけだ。
何の変哲も無い壁を見ていてもさらに面白くないので、視線を反対側に向ける。
蝋燭の炎の下で、めったにかけない眼鏡姿のディリクが何かをいじっていた。
「何それ」
問うと、彼は作業の手を止めて怪訝そうにこちらを見た。
「……何って、お前が持ち込んだんだろう」
「あー、そういえばそうだっけ」
「お前な……」
脱力したようにディリクがつぶやく。
「ごめんごめん。直りそう?」
「あぁ」
ぱちりと音を立てて蓋を閉じる。
そのまま、軽く投げてきた。
「ほら」
「わぁ。すごい動いてる」
それは、懐中時計だった。
カチカチ、と一定のリズムで秒針が動く。
「よく直せたね」
素人ではむしろ壊しやすいものだったはずだ。
それ以前に、彼は時計を見たこともなかっただろうに。
「何かが外れているような音がしたからな。そこをいじっただけだ」
使用した道具を仕舞い、片手に眼鏡を持ったまま目頭を押さえている。
「大事なものなのか」
しばらくして、ルシェイドの方を見ないまま、彼が口を開いた。
ルシェイドは時計を弄びながら、静かに頷いた。
「……形見みたいなものだね」
「そうか」
ディリクはそれだけ言って、後は黙って眼鏡を仕舞った。
ごろりと机に突っ伏す青緑の頭を見て、深々とため息をつく。
「そんなに暇なら棚の整理でもしてくれ」
「やだ。つまんない」
「私より年上の癖に子供じみたことを言うな」
「生まれたのはディリクのほうが先だよ」
「この世界では、だろう」
「まぁそうだけど」
否定せずにぼんやりと壁を見る。
目的があったわけではなく、ただその方向に壁しかなかっただけだ。
何の変哲も無い壁を見ていてもさらに面白くないので、視線を反対側に向ける。
蝋燭の炎の下で、めったにかけない眼鏡姿のディリクが何かをいじっていた。
「何それ」
問うと、彼は作業の手を止めて怪訝そうにこちらを見た。
「……何って、お前が持ち込んだんだろう」
「あー、そういえばそうだっけ」
「お前な……」
脱力したようにディリクがつぶやく。
「ごめんごめん。直りそう?」
「あぁ」
ぱちりと音を立てて蓋を閉じる。
そのまま、軽く投げてきた。
「ほら」
「わぁ。すごい動いてる」
それは、懐中時計だった。
カチカチ、と一定のリズムで秒針が動く。
「よく直せたね」
素人ではむしろ壊しやすいものだったはずだ。
それ以前に、彼は時計を見たこともなかっただろうに。
「何かが外れているような音がしたからな。そこをいじっただけだ」
使用した道具を仕舞い、片手に眼鏡を持ったまま目頭を押さえている。
「大事なものなのか」
しばらくして、ルシェイドの方を見ないまま、彼が口を開いた。
ルシェイドは時計を弄びながら、静かに頷いた。
「……形見みたいなものだね」
「そうか」
ディリクはそれだけ言って、後は黙って眼鏡を仕舞った。
ドォン、と眼下の町の一角で、大きな土煙が上がった。
高台から見下ろしていた者たちから、呻くような罵り言葉が吐き出される。
「現状を報告!」
かっちりと軍服を着込んだ青年が、鋭い声を飛ばす。
高台には私服の民間人と軍服を着込んだ軍人とが立っている。
と、また轟音が響き、土煙が上がった。
その中に、ぱちりと雷のような光が走った。
双眼鏡で見ていた軍人が叫ぶ。
「目標移動中! 次波来ます!」
言い終わる前にまたも土煙が上がった。
「また、あいつか!」
青年が忌々しげに吐き捨てる。
不意に強い風とともに、高台までもが土煙に包まれた。
所々で小さく悲鳴が上がる。
「何があった!」
「分かりません! 土煙で何も……!」
その声を聞きながら、着崩した軍服の裾を翻して、身軽に高台を囲う塀の上に立つ。
土煙は視界のすべてを覆っていて、見えるものは何もない。
両腕を軽く広げ、吹き散らすようにゆっくりと細く息を吐いた。
僅かな吐息の量を、意志の力で拡大する。
土煙は彼を中心に晴れていった。
青年がそれを見て、鋭く言った。
「やつを止めろ! これ以上街に被害を出すな!」
周りにいた軍服が、一斉に高台から去って言った。
塀の上に立ったまま、彼は眼下の町を見下ろして動かなかった。
高台から見下ろしていた者たちから、呻くような罵り言葉が吐き出される。
「現状を報告!」
かっちりと軍服を着込んだ青年が、鋭い声を飛ばす。
高台には私服の民間人と軍服を着込んだ軍人とが立っている。
と、また轟音が響き、土煙が上がった。
その中に、ぱちりと雷のような光が走った。
双眼鏡で見ていた軍人が叫ぶ。
「目標移動中! 次波来ます!」
言い終わる前にまたも土煙が上がった。
「また、あいつか!」
青年が忌々しげに吐き捨てる。
不意に強い風とともに、高台までもが土煙に包まれた。
所々で小さく悲鳴が上がる。
「何があった!」
「分かりません! 土煙で何も……!」
その声を聞きながら、着崩した軍服の裾を翻して、身軽に高台を囲う塀の上に立つ。
土煙は視界のすべてを覆っていて、見えるものは何もない。
両腕を軽く広げ、吹き散らすようにゆっくりと細く息を吐いた。
僅かな吐息の量を、意志の力で拡大する。
土煙は彼を中心に晴れていった。
青年がそれを見て、鋭く言った。
「やつを止めろ! これ以上街に被害を出すな!」
周りにいた軍服が、一斉に高台から去って言った。
塀の上に立ったまま、彼は眼下の町を見下ろして動かなかった。