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君といると楽しい。
他愛ない話。
何気ない日常。
この他愛も無い毎日が、ずっと続けばいいと思う。
けれど同時に。
君の傍らで笑うその心の片隅で、僕は君を殺す方法を考えている。
俺の話で彼が笑ってくれるのがうれしい。
彼は他愛ない話でもちゃんと聞いていて、応えてくれる。
楽しい話には笑顔で。
難しい話には真剣な顔で。
けれどその目が時々。
ほんの一瞬、酷く冷たい輝きを帯びることに、俺は気づいているんだよ。
「どうして」
そんな表情をするんだ。
言いかけた言葉を飲み込み、別の言葉を紡ぐ。
「俺はお前に殺されるなら、それでも良いと思ったんだ」
「僕は君を殺したくない。君との日常が失われるのはつらいよ」
「でももう戻れない。それは、お前が一番良く知ってるだろ」
「君には知られたくなかった。……そうだね。知られてしまったから、もうきっと歯止めは利かない」
血に塗れたナイフを、彼は自分の手の延長のように扱い、指差すように突きつけた。
「僕は君を殺したくないけれど、一番殺したいのは君なんだよ」
その言葉に、俺は苦笑いで応えた。
「知ってるよ」
歌うように彼が言う。
落書きのような地面を踏みしめて、両手を広げる。
「見てごらんよ。この地面も、空も、これが此処の常識なんだよ」
悪夢のような色をした景色を背景に、黒い布を幾重にも纏った彼が嘲笑う。
「君にとっての常識が、此処では非常識だ。判ってるんだろう?」
笑みが深くなる。
吸い込まれそうな、漆黒の瞳。
「この世界では、君こそが異常なんだよ」
怖くて飛び起…きたりはしなかったけど、しばらく(十分くらい)寝れなかった夢の話。
…書くために思い出してたらちょっと気分悪くなったとかどうなの。
本当はもうちょっと前が長いんだけど、そこまで書いてたら長すぎるので割愛。
ていうか文章力がないのでいまいち怖くないなぁ。
でもグロいので嫌な人、見ないように。
文句は受け付けないから(笑)
何でこんな夢見てんのかは…
俺が聞きたい|||orz|||
足首までを覆う草は、毛足の長い絨毯のようだった。
一陣の風に煽られ、模様を刻む。
地平の先には陽光を反射する水平線が見えた。
高台にあるこの場所からは、波までは見えない。
歩を進める。
腰ほどの柵はまるで迷路のように折れ曲がり、目的地までの道のりを長く感じさせた。
所々、草に埋もれるように四角い、灰色の石が点在していた。
青かった空は気がつけば灰色の雲に覆われ始め、周りの色が鮮やかさを失くしていく。
ひとつの石の前で歩みを止めた。
中央に刻まれているのは自分の名前。
古びた石でできた、自分の墓を見下ろす。
あぁ、と溜息を吐く。
この世界では、私こそが死人なのだ。
声が響く。
憔悴しきって動かない体に力を入れ、視線を上げる。
目の前で静かに佇むのは、青年と言うにはまだ若い、少年のような人物だった。
彼は厳しいまなざしで、答えを求める。
「選べ。人としての死か、異形としての生か」
問い。
その答えなど、もう最初から出ているのだ。
迷うことは無い。
迷う時期など、とうに過ぎた。
唇を笑みの形に変え、掠れた声で、彼に応えた。
彼は答えを聞くと目を閉じ、酷く厳かに、その右手を上げた。