何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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何となく描きたくなってざかざか描いたもの。
もう一個別の表情で描いたものもあったんだけど気に入らなかったのでボツー。
あと短時間で版権絵は無理_:(´ཀ`」 ∠):_
やはり無表情で泣くのが好きなようです\(^o^)/
ずるり、と密度の濃い闇から這い出す。
闇から這い出しても、周りは暗く、足元さえ見えない。
けれど、そんな事は彼には関係がなかった。
光を感じるはずの眼球は元より無い。
随分昔に負傷してから、眼球はなくしてしまったからだ。
踏み出した足が硬い岩の感触を伝える。
彼に明かりは必要なかったが、ある程度の広さを持つこの洞窟の隅には、暗闇で光る鉱石が点在していた。
危なげなく歩を進めると、いつも座っている岩棚に腰を下ろす。
居心地の良い状態にくり抜かれたその場所は、他より一段高く、けれど座れば前に立つ者と同じ目線になった。
何の物音もしない静寂が満ちた洞窟内で、微睡むように身体を横に倒す。
どのくらいそうしていたのか、軽い足音が遠くから響き、彼は僅かに顔を上げた。
近寄ってくるその足音を暫く聞いて、不意に小さく笑う。
踊るようなその足音に、光る鉱石が役立っていることを告げていた。
明かりは、今から来る彼の為のものだから。
闇から這い出しても、周りは暗く、足元さえ見えない。
けれど、そんな事は彼には関係がなかった。
光を感じるはずの眼球は元より無い。
随分昔に負傷してから、眼球はなくしてしまったからだ。
踏み出した足が硬い岩の感触を伝える。
彼に明かりは必要なかったが、ある程度の広さを持つこの洞窟の隅には、暗闇で光る鉱石が点在していた。
危なげなく歩を進めると、いつも座っている岩棚に腰を下ろす。
居心地の良い状態にくり抜かれたその場所は、他より一段高く、けれど座れば前に立つ者と同じ目線になった。
何の物音もしない静寂が満ちた洞窟内で、微睡むように身体を横に倒す。
どのくらいそうしていたのか、軽い足音が遠くから響き、彼は僅かに顔を上げた。
近寄ってくるその足音を暫く聞いて、不意に小さく笑う。
踊るようなその足音に、光る鉱石が役立っていることを告げていた。
明かりは、今から来る彼の為のものだから。
当初の予定ではもうちょっと可愛くなる予定だったんだ…。
描き終わったらいつもどおりだよ。
塗は今回筆でやってみました。
いつもは水彩筆。
…筆の混色をもうちょっと理解したいよね!(←
「そういえば、名前は?」
お茶を入れながら彼が問う。
言われた意味を、ぼんやりした頭で考える。
さっき、彼は自分の名前を呼ばなかったか。
何故問うのだろう。
「私はリーヴァセウスと言うんだ」
彼は答えを待たずに名乗ると、お茶を手渡した。
暖かいそれを両手で持ち、首を傾げる。
「……ルシェイド」
ポツリと答えると、リーヴァセウスは困ったように眉を寄せた。
「それは役目の名前だろう? 君の、名だよ」
「あぁ……。……僕に、名前はないよ。それに、もう僕しかいないから、それが名前で問題ないんだ……」
自嘲気味に笑うと、リーヴァセウスがお茶のカップを置いた。
真剣な眼差しで、ルシェイドを見据える。
「そういう悲しいことを言わないでおくれ。……そうだ、名前がないなら、ゼギヴはどうだろう。性は……そうだね、君の前の名前から、アヴェロスは?」
ぽん、と手を叩いて言う彼に、わずかに目を見開く。
「……僕を……知ってるの?」
「うん。正確には、君の先代……リィズと知り合いでね」
さらりと言って、答えを促す。
「……良いよ、その名前で」
緩く笑って答えると、リーヴァセウスが嬉しそうに笑った。
お茶を入れながら彼が問う。
言われた意味を、ぼんやりした頭で考える。
さっき、彼は自分の名前を呼ばなかったか。
何故問うのだろう。
「私はリーヴァセウスと言うんだ」
彼は答えを待たずに名乗ると、お茶を手渡した。
暖かいそれを両手で持ち、首を傾げる。
「……ルシェイド」
ポツリと答えると、リーヴァセウスは困ったように眉を寄せた。
「それは役目の名前だろう? 君の、名だよ」
「あぁ……。……僕に、名前はないよ。それに、もう僕しかいないから、それが名前で問題ないんだ……」
自嘲気味に笑うと、リーヴァセウスがお茶のカップを置いた。
真剣な眼差しで、ルシェイドを見据える。
「そういう悲しいことを言わないでおくれ。……そうだ、名前がないなら、ゼギヴはどうだろう。性は……そうだね、君の前の名前から、アヴェロスは?」
ぽん、と手を叩いて言う彼に、わずかに目を見開く。
「……僕を……知ってるの?」
「うん。正確には、君の先代……リィズと知り合いでね」
さらりと言って、答えを促す。
「……良いよ、その名前で」
緩く笑って答えると、リーヴァセウスが嬉しそうに笑った。