何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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「俺が死んだら、てめぇにこの家くれてやるよ」
ひどく晴れた日の朝、彼はそんなことを言って笑った。
「殺したって死なねぇような奴が、何言ってんだ」
そこは、東の大陸の小さな村だった。
任務で寄ることの多かった場所。
そこで知り合ったのが、彼だった。
頬に一筋走る傷と、深く刻まれた皺が彼を年齢より老けさせて見える。
くわえて口が悪い。
山で会ったら山賊と間違われそうな柄の悪さの割りに、彼は人望も厚く、この村の自警団のひとりでもあった。
そして彼の家は、一人で住むには分不相応なほどに大きかった。
だからこそ、この村に来たときなどは良く泊めてもらっているのだが。
「いったいどういう風の吹き回しだ? そんなこと言い出すなんて」
「なァに。ただの気まぐれよ。てめぇはいつまでもふらふらしてそうだからな。こういう、家があっても良いんじゃねぇかって思っただけよ」
そういって豪快に笑った。
その後に何と答えたのかは覚えていない。
彼の訃報が届いたのは、それから一月もしないうちだった。
村が魔獣に襲われ、相打ちになったのだと聞いた。
「……馬鹿が……気弱なことを言うからだ」
ひどく晴れた日の朝、彼はそんなことを言って笑った。
「殺したって死なねぇような奴が、何言ってんだ」
そこは、東の大陸の小さな村だった。
任務で寄ることの多かった場所。
そこで知り合ったのが、彼だった。
頬に一筋走る傷と、深く刻まれた皺が彼を年齢より老けさせて見える。
くわえて口が悪い。
山で会ったら山賊と間違われそうな柄の悪さの割りに、彼は人望も厚く、この村の自警団のひとりでもあった。
そして彼の家は、一人で住むには分不相応なほどに大きかった。
だからこそ、この村に来たときなどは良く泊めてもらっているのだが。
「いったいどういう風の吹き回しだ? そんなこと言い出すなんて」
「なァに。ただの気まぐれよ。てめぇはいつまでもふらふらしてそうだからな。こういう、家があっても良いんじゃねぇかって思っただけよ」
そういって豪快に笑った。
その後に何と答えたのかは覚えていない。
彼の訃報が届いたのは、それから一月もしないうちだった。
村が魔獣に襲われ、相打ちになったのだと聞いた。
「……馬鹿が……気弱なことを言うからだ」
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