何かいろいろ創作物を入れていこうと思います。広告変更してみた。
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ぱたぱた、と軽い足音が響く。
人気の無い早朝に、短剣だけ腰帯につけて廊下を走っている。
急いでいる様子は見受けられない。
やがて目的地に到達すると、彼は首をかしげながら目の前の扉を叩いた。
返事を待たずに扉を開ける。
部屋に一歩踏み込んだ途端、飛んできたものを片手で受け取った。
手に取ったそれを見ると、腕の長さほどの定規だった。
「危ないなぁ」
ポツリと呟いて奥へ進む。
「勝手に入ってきて偉そうなこと言うな」
部屋の主は憮然とした表情で片手を差し出す。
その上に定規を置きながら、彼は机の上を覗き込んだ。
「また徹夜?」
「おう。誰かさんが出掛けたきり戻ってこないから仕方なくな」
「出掛けるって言っておいたじゃないか」
「日にちをまたぐならそれも言っておけ」
むぅ、とむくれて手近な椅子に腰を下ろす。
「あ、これお土産」
思い出したように言って、何かを投げてよこした。
「……何だこれ。羽?」
「うん。今、それいっぱい手に入るから」
と言いかけたところで、虚空から声が響いた。
「……それ、何処から持ってきたの」
声のする方に顔を向けると、青緑の髪の青年が立っていた。
笑顔のはずなのに、空気が重い。
「ルシェイド。……ってことは、お前……まさか」
羽を片手に持ったまま胡乱な視線を向けると、彼は笑顔で視線をそらした。
「ルース……勝手に持ってくるなって何度も言ってるよね? いい加減覚えてくれないかなぁ」
にこりと笑いながら、彼に詰め寄る。
呆れたようにため息を吐いて、羽をルシェイドに渡す。
それを見てルースが残念そうな声を上げた。
「折角持ってきたのにー」
「もらってどうしろっていうんだ」
「そもそも持ってくるなって言ったはずだよ」
二人から責められて、はーい、と拗ねたように返事をする。
「……分かってなさそうだな」
「……何回言っても無駄な気がしてきたよ」
二人がげんなりと視線を交わす。
「まぁでも土産と称して渡すのは主に君だけみたいだし、僕としては楽なんだけど」
「それもどうよ」
人気の無い早朝に、短剣だけ腰帯につけて廊下を走っている。
急いでいる様子は見受けられない。
やがて目的地に到達すると、彼は首をかしげながら目の前の扉を叩いた。
返事を待たずに扉を開ける。
部屋に一歩踏み込んだ途端、飛んできたものを片手で受け取った。
手に取ったそれを見ると、腕の長さほどの定規だった。
「危ないなぁ」
ポツリと呟いて奥へ進む。
「勝手に入ってきて偉そうなこと言うな」
部屋の主は憮然とした表情で片手を差し出す。
その上に定規を置きながら、彼は机の上を覗き込んだ。
「また徹夜?」
「おう。誰かさんが出掛けたきり戻ってこないから仕方なくな」
「出掛けるって言っておいたじゃないか」
「日にちをまたぐならそれも言っておけ」
むぅ、とむくれて手近な椅子に腰を下ろす。
「あ、これお土産」
思い出したように言って、何かを投げてよこした。
「……何だこれ。羽?」
「うん。今、それいっぱい手に入るから」
と言いかけたところで、虚空から声が響いた。
「……それ、何処から持ってきたの」
声のする方に顔を向けると、青緑の髪の青年が立っていた。
笑顔のはずなのに、空気が重い。
「ルシェイド。……ってことは、お前……まさか」
羽を片手に持ったまま胡乱な視線を向けると、彼は笑顔で視線をそらした。
「ルース……勝手に持ってくるなって何度も言ってるよね? いい加減覚えてくれないかなぁ」
にこりと笑いながら、彼に詰め寄る。
呆れたようにため息を吐いて、羽をルシェイドに渡す。
それを見てルースが残念そうな声を上げた。
「折角持ってきたのにー」
「もらってどうしろっていうんだ」
「そもそも持ってくるなって言ったはずだよ」
二人から責められて、はーい、と拗ねたように返事をする。
「……分かってなさそうだな」
「……何回言っても無駄な気がしてきたよ」
二人がげんなりと視線を交わす。
「まぁでも土産と称して渡すのは主に君だけみたいだし、僕としては楽なんだけど」
「それもどうよ」
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